プロホルモンの効果と副作用

本当の意味でサプリメントに分類されるかどうかはともかくとして、トレーニング雑誌やWebサイトなどでは筋肉を大きくする「プロホルモン」というものを目にする事があります。

大リーグで1998年にホームラン本数の年間記録を打ち立てたマーク・マグワイヤ選手が愛用していたアンドロステンジオンという物質もこのプロホルモンの一種なので、その名前を聞いた事があるという方も多いかもしれません。

プロホルモンとは一体どんな物質なのか、そして使用するにあたって危険は無いのか?という点についてまとめてみましょう。

プロホルモン=ホルモンに変わるもの

プロホルモンの「プロ」とは「~のためのもの」「~の前のもの」というような意味があります。
つまり、プロホルモンとはホルモンになる前の物質と考えると分かりやすいでしょう。

プロホルモンは体内でホルモンに変換され、筋肉の合成を促進します

筋肉を強くするためのプロホルモンは、体内で筋肉を強くするホルモンであるテストステロン(男性ホルモンの一種)に変わる物質です。

プロテインやアミノ酸のように必要に応じて筋肉の材料となる栄養素とは違って、ホルモンは人間の体の組織に直接「筋肉を合成しなさい!」と働きかけます。

そのため、一般的なサプリメントよりも大きな効果があると言われているわけです。

プロホルモンの副作用について

プロホルモンは、ホルモンになる物質ですが、ホルモンそのものではありません。

そしてプロホルモンを摂取しても、人体がホルモンに変換した分だけが効力を発揮するので、直接ホルモン剤などを摂取した場合のような副作用は起こらないと主張している専門家・メーカーもあります。

しかし、プロホルモンを摂取していない状態と比較すれば「ホルモンの量を操作している」のは確かなわけで、薬品としての副作用を警戒すべきという意見が圧倒的多数を占めているようです。

もちろん摂取する人によって個人差も大きいとは思いますが、プロホルモンによって男性ホルモンの分泌量が増えすぎた場合の副作用として考えられる症状を挙げてみましょう。

男性の女性化

男性ホルモンの分泌量が増えると、人体はバランスを維持するために女性ホルモンを増やそうとする性質があります。
これにより男性でも乳房が発達するというような「体の女性化」が起こる可能性があります。

肌や頭皮の異常

男性ホルモンの増加によって皮脂の分泌量が増えるため、男性型禿頭(いわゆる薄毛)や皮膚の炎症・ニキビが発生しやすくなります。

前立腺肥大

上記の二つと同様に男性ホルモンの増加により前立腺肥大(尿が出にくくなったり、残尿感があったりする)の原因となる事があります。

プロホルモンは使わないのが得策

プロホルモンは栄養素としてではなく、体内のホルモンバランスに作用する薬物としての要素が強い物質です。

ほとんどのスポーツでは禁止薬物として指定されているほどですから、少なくとも趣味として体を鍛えているトレーニーは使用しないほうが賢明だと思います。

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