筋トレとスポーツの能力2

以前の記事「筋トレとスポーツの能力」では、スポーツで能力を発揮するためには全身の筋トレとスポーツの動作トレーニングを組み合わせる必要があるということを書きました。

今回は、筋トレで鍛える筋力とスポーツの能力の関係を、さらに掘り下げて考えてみたいと思います。

スポーツ能力と筋トレの重要性

ここ20~30年くらいの間に、日本ではスポーツの能力を高めるため、積極的に筋力トレーニングが取り入れられるようになりました。

これは、スポーツに関する科学的な分析が進につれて、筋力がスポーツに与える影響がとても大きいことや、スポーツ特有の練習だけでは十分に強い筋肉を作ることができないということが分かって来たからです。

しかし、スポーツの能力を高めるには、筋トレに偏りすぎてもスポーツ練習に偏りすぎてもNG。

これを分かりやすく表しているのが「ボトルネック」、あるいは「車の両輪」という考え方です。

スポーツ能力とボトルネック

ボトルネックというのはつまり、ボトル(瓶)の首の部分の太さという意味です。

まずは、ワインのボトルのような、首が細くなった瓶を想像して下さい。

ボトルの中には水(ワインでもいいですが)が入っていて、瓶を逆さにした時に水が出て行く勢いが、スポーツの能力にあたります。

スポーツの動作をとても器用に行える技術(テクニック)はあるけれど、パワーがない選手の場合、瓶の首(ボトルネック)にあたる弱点が筋力です。

技術がボトルネック

技術の部分は太いので問題ありませんが、筋力の部分が細いので、水が出て行く速度は遅くなります。

逆に、筋力があるけれどテクニックがない選手の場合、ボトルネックにあたるのは技術の方です。

筋力がボトルネック

この場合も、細い部分に邪魔されて水はスムーズに出ていきません。

最も水をスムーズに出すことが出来るのは、筋力と技術のバランスが取れていて、細い部分の無い状態、ワインの瓶よりは口の太い水筒や口の広いコップのような形でしょう。

ボトルネックの無い状態

たとえ筋力と技術、それぞれのレベル(太さ)はワインの瓶よりも細かったとしても、弱点の無い分だけ全体としてはスムーズに水を吐き出すことができます。

スポーツ能力と車の両輪

もう一つ有名なのが「車の両輪」というたとえ話です。

この場合は、筋力が右の車輪、技術が左の車輪、それぞれの能力レベルが車輪の大きさというように考えます。

どちらか片方の車輪が極端に大きい車と、両方の大きさのバランスが取れている車、どちらが効率良く走ることができるかは・・・今さら解説するまでも無いと思います。

車の両輪

筋力レベルと技術レベルの場合は、車のタイヤのように厳密に大きさを揃える必要は無いかもしれません。

しかし、あまりに左右の大きさがアンバランスだと、何度もハンドルを切って方向転換をする必要があり、速く走ることは難しくなるはずです。

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