マウスピースとスポーツ筋力

マニアックなトレーニングジムでは、時々口にマウスピースを装着して筋力トレーニングを行っているトレーニーを見かける事があります。

また、ウェイトリフティングなどのパワー系競技でもマウスピースを使っている選手が存在するようです。

マウスピース

さて、マウスピースにはどんな効果があるのでしょうか?

歯は食いしばるべき?

「大きな筋力を発揮するには歯を食いしばる必要がある。その時に歯を保護するためにマウスピースを使うのだろう。」
以前、研究所長はそんな風に考えていました。

しかし、それは必ずしも正解ではありませんでした。

スポーツや筋力トレーニングで大きな力を発揮している一流アスリートを調査してみても、多くの場合は強く歯をかみ合わせていないそうです。

それどころか、中には筋力を発揮している瞬間に口を少し空けた状態であることも多いんだとか。

もっとも選手ごとに個人差もあり、人によっては歯をある程度強く噛むことで力を発揮できる場合もあるかもしれません。

ですが、現代のスポーツ歯学においては強く噛むのではなく、顎や首を含めた体の軸となる部分が適切な位置に固定される事が重要だとされています。

筋力を発揮するには、顎関節の位置を固定する必要があります

歯を食いしばらなくても力が発揮できるのなら、特に意識して歯を食いしばる必要は無いと考える事が出来るでしょう。

マウスピースの必要性

それなら、マウスピースはどんな時に必要になるのでしょうか?

口内や舌、頭部の保護

ボクシングやアメリカンフットボールなどのコンタクトスポーツではマウスピースを着用する必要がありますが、これは主に衝撃で舌や口の中を傷つけたり、ショックを吸収する事を目的としたものです。

歯や顎の保護

力を入れる時にどうしても歯を食いしばってしまう。あるいはそうしないと力が出ない、というタイプの人は歯や顎の関節を痛めやすくなりますので、マウスピースはこれらを軽減するために有効だと思います。

顎の位置の固定

先ほど「適切な位置に固定される」という表現をしましたが、特定のマウスピースには理想的な位置に顎を固定しやすくなったり、ずれている「かみ合わせ」を矯正する効果があります。

具体的な効果がどれくらいあるのかについては不明ですが、筋力や競技能力を少しでもアップさせたい!という場合には試してみる価値があるかもしれません。

マウスピースの種類

マウスピースには下記のようにいくつかの種類があります。

固定型マウスピース

形が初めから固定されていて、ただくわえるだけの簡単なものです。

口内の保護効果はあるかもしれませんが、大きな能力アップは望めないでしょう。

マウスフォーム型マウスピース

既製品ではありますが一部が変形する素材で出来ていて、お湯に漬けるなどして柔らかくして自分の歯型に合わせた調整が可能なタイプです。

最近は手頃な値段で売られているので、とりあえず試してみたい!という方にはこちらのタイプが良いでしょう。

カスタムメイド型マウスピース

一人一人の顎・歯型の形状に合わせて専門家に作ってもらうマウスピースです。

値段も手間もかかりますが、顎の関節に不安があったりする場合はやはり専門家の診断を仰いだ上で、特注品を用意するのが賢明だと思います。

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