筋肉痛の原因とは?

トレーニーなら筋力トレーニングを行った翌日、あるいは終日後に筋肉が痛くなる現象、いわゆる筋肉痛を経験した事が無い人はいないでしょう。

筋肉痛になったりすると「昨日は頑張ったなあ!」なんて思ったりもすると思います。

確かに筋肉痛はある程度強度の高い運動をしてこそ起こるものですから、努力の結果ともいえるかもしれません。

しかし・・・

筋肉痛というのはそもそもなぜ起こるんでしょうか?
そしてその痛みにはどんな意味があるのでしょうか?

今回はその点について考えてみようと思います。

筋肉痛の科学的根拠

意外なことに、現代医学でも筋肉痛がなぜ起こるのかというメカニズムについてはまだ完全に解明されていないのです。

しかし、次のいくつかの要因が筋肉痛に関係していると考えられています。

筋肉痛の原因とは?

疲労物質の蓄積

ハードな運動を行えば行うほど、筋肉の中には乳酸などの疲労物質が溜まってくることが分かっています。

この溜まった疲労物質が痛みを起こす、というのが筋肉痛発生の原因の一つというわけです。

疲労物質は運動直後に最も増加しているはずですから、運動直後に起こる筋肉の痛み(即時性筋肉痛)は主にこれが原因だと考えられます。

筋肉・結合組織の損傷

筋肉は大きな力で収縮を繰り返すと、小さな断裂を起こすことがあります。

また、筋肉の中には伸び縮みせずに強度を保っている結合組織という部分があり、筋肉が激しく形を変えることでこの結合組織が傷つくという説もあります。

この傷ついた部分が炎症を起こすことによって、痛みが発生するというわけです。

筋肉を修復する時の炎症

家をリフォームする時には弱くなった壁をはがしたり、古くなった柱を取り外したりする必要があります。

これと同じように、傷ついてボロボロになった筋肉の繊維は一度分解されてから、その部分に新しい筋繊維が合成されるという反応が起こります。

筋肉が一度分解されることによって起こる痛み。
これが遅れて発生する筋肉痛の原因の一つというのも有力な仮説です。

筋肉痛は必要なもの?

ハードな筋力トレーニングを行うと筋肉痛になることはよくありますが、それでは逆に筋肉痛が起こらなかったとしたら、トレーニング内容が不十分だと判断できるのでしょうか?

答えはNOです。

どれくらいの刺激を筋肉に与えれば超回復を起こすかについては大きな個人差があります。

中には筋肉痛になるほどのハードトレーニングは成長を遅らせるという考えから、筋肉痛にならないようにトレーニングしているボディビルダーやスポーツ選手も存在するのです。

そして、彼らの成長速度が一般の選手に劣るという事はありません。
それどころか筋肉痛にならなくても、驚くべき速度で筋肉を発達させることに成功している例も存在するのです。

以上の事実から、筋肉痛にならないからと筋力トレーニングの内容に疑問を持つよりも、筋力や筋肉量の成長を目安にトレーニングメニューを評価する事の方が重要だと考えられます。

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