『筋トレと筋収縮の種類』では、筋力トレーニングにおける筋肉の運動には3つの種類があるということを述べました。
今回は、その3つのうち短縮性収縮(コンセントリック収縮)についての知識と、トレーニング方法への応用方について書いてみたいと思います。
短縮性収縮はその名のとおり、筋肉が縮みながら筋力を発揮している時の筋収縮の状態のことを言います。
重力に逆らって動作を行うため、扱える重量は比較的小さくなりますが、筋力の本来の役割は「縮んで力を出す」ことですから、体を動かす動作全般の主役になるのもこの短縮性収縮です。

つまり、短縮性収縮=パワーの源になる筋収縮といってもいいでしょう。
筋トレの動作の中で、短縮性収縮によって得られる効果の長所や短所についてまとめてみましょう。
上にも書いたように、短縮性収縮は筋肉の収縮の中で最も「筋力をしぼり出す必要がある動作」なので、その分より多くの筋繊維を収縮させる事になります。
このため、短縮性収縮は最大筋力や瞬発力を向上させる効果が大きいと言われています。
また、筋肉を縮めながら行う体の動きはスポーツなどで筋力を動作に近いため、筋肉を太くするよりも実戦的な筋力を伸ばす必要のあるアスリートにとって特に重要な動作となるでしょう。
また短縮性収縮は、運動量に対する筋繊維の損傷が少なく筋肉痛も起こりにくいという特長があります。
最小限のダメージで筋力アップできるのですから、筋力トレーニングとスポーツの技術トレーニングを両立させたいという場合には、特に力を入れて行うべきでしょう。
筋肥大のための筋力トレーニングでは、ある程度筋繊維にダメージを与えた方が効率が良いと考えられています。
このため短縮性収縮の動作を中心とした筋力トレーニングは、筋肥大を目的として体を鍛えている人には不向きと言えるでしょう。
また、初心者が短縮性収縮に意識を集中しすぎると、反動を使ったりすることで他の動作がおろそかになり、フォームが崩れやすくなる場合があります。
それでは、短縮性収縮の効果を実際の筋力トレーニングに応用するための具体的な方法をいくつか紹介しておきましょう。
最も手軽に短縮性収縮を筋力トレーニングの中心とするための方法は、短縮性収縮と反対の運動、つまり伸張性収縮の方に余計な時間をかけないようにすることです。
例えばダンベルカールを行う時なら、ヒジを曲げてダンベルを持ち上げた後に、ダンベルを下ろす動作にかける時間を短めに設定するのです。

つまり、下ろす動作にかける労力を小さくすることで「持ち上げる動作」の優先度をより高くするというわけです。
ウェイトを持ち上げる時に動作を爆発的に行う運動は、短縮性収縮に大きな力が使われるため、筋力・瞬発力を向上させる効果が大きいといわれています。
筋力トレーニング種目としてはヒジ伸ばすときに腕力でジャンプするジャンピング・プッシュアップや、同様に立ち上がるときに地面から立ち上がるジャンピング・スクワットなどが該当します。
しかし、これらの種目を安全に行うにはある程度の熟練が必要になりますので、必ず適切な指導を受けてから挑戦するようにしましょう。
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