機械の機能を人体に例えると?
車やコンピュータなど、色々な機械の構造について解説するときに、特定の部分の役割を分かりやすくするために「○○の心臓部」というような言い方をする事がよくあります。
しかし、よく意味を考えると明らかに間違っているのではないか?と思うことがよくあるのです。
たとえば、パソコンやサーバなどのコンピュータ機器の話で、CPUやマザーボードを「心臓部」と表現していることがあるようですが、これは明らかにおかしな話です。
CPUもマザーボードも心臓のような「循環」には全く無縁の装置です。
CPUは情報処理のメイン部分で、これを人体に例えるなら絶対に「脳」ですし、脳と他の部分の連携や構造を支えるマザーボードは神経とか骨格の一部になるのではないでしょうか。
水冷式や油冷式のコンピュータのポンプなら「心臓」と言ってもおかしくは無いかもしれませんが、残念ながらあまりそういう話は聞いたことがありません。
次に、さらによく聞くのが、自動車の話をするときにエンジンを「車の心臓部」という表現です。
ちょっと変わったところでは、漫画「イニシャルD」の中で主人公の藤原拓海君が「車にとってエンジンって、一番大事な”脳”みたいなものじゃないですか」みたいな事を言っていましたが・・・
個人的には、どちらも例えとして不適切だと思います。
車のエンジンは、他の機械に何かを供給する装置ではなく、むしろ全くの逆。エネルギーを消費して力を生み出すものです。
そう、これは人間で言えば明らかに筋肉の仕事ということになります。
車にとっての心臓と言えば、燃料や潤滑油を循環させているフューエルポンプやオイルポンプの方が、意味としては近いでしょう。
恐らく、一般的に「心臓部」という言葉は、その部分の役割に関係なく機械の中での重要度を表すためだけに使われることが多いということなんだと思います。
しかし、人体の構造に興味を持っている人間からすると、どうしても違和感があるわけです。
まあ、サイトのいたる所でおかしな「たとえ話」を展開している研究所長には、そんな文句を言う資格は無いのかも知れませんけどね(笑)
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