日本は先進国の中ではまだまだ喫煙者が多く、「喫煙大国」などと表現される事もあります。
”吸いやすい”社会の影響もあってか、スポーツを習慣としている人の中にも「どうしてもタバコがやめられない」という方は意外と多いようです。
タバコがスポーツの能力に与える影響について考えてみましょう。
タバコがスポーツに与える悪影響として真っ先にイメージされるのが、呼吸機能の低下による息切れ、持久力の低下といったものではないでしょうか。

実際にタバコの煙は肺胞の細胞を破壊したり炎症を起こすことが知られており、個人差はあるものの喫煙者はほぼ確実に酸素を体に取り込む能力が低下するのです。
さらに症状が悪化すると激しい運動を行う事が困難になったり、酸素吸入などを行わないと十分な呼吸が出来なくなる可能性もあります。
タバコに含まれるニコチンは覚せい剤と同じ仕組みで脳や神経を興奮させる力があります。
そしてタバコを習慣的に吸い続けることによって神経を刺激しつづけると、「ニコチンが無いと神経が興奮しにくい体質」になって行くのです。
このためスポーツの専門家の間では、喫煙が筋力や瞬発力を低下させると考えられていて、プロスポーツのチームでは選手に禁煙を呼びかける運動なども行われているようです。
タバコは目に見えるスポーツの能力だけでなく、傷の治りなどを悪くするというマイナス面も持っています。
このため肉体改造のために筋力トレーニングを行っている場合などは、超回復の速度が遅くなり、タバコを吸わないトレーニーよりもトレーニング効果が出にくくなる可能性があるでしょう。
残念ながら今のところ、タバコを吸うことによってプラスになる要素は何一つと言っていいほど発見されていません。

「気分をリラックスさせる効果がある」という人もいますが、タバコを吸った時だけ中毒症状が緩和されているだけの錯覚であることが分かっています。
有名なスポーツ選手の中にもタバコを吸っている人は確かに存在します。
しかし、だからといって「タバコを吸っていてもスポーツの能力に影響は無い」という説が成り立つわけではありません。
科学的に考えれば、タバコはほぼ確実にスポーツの能力を低下させるのですから、薬物に対する反応の個人差によって「中には影響が少ない人もいる」と考えるのが合理的でしょう。
そもそもタバコを吸いながら活躍しているスポーツ選手が禁煙したら、今よりも更に優れた能力を発揮できる可能性もあるわけですからね。
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